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2015.07.13 Monday

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    ターシャ・テューダー

    2005.09.14 Wednesday

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      「庭に植えるならハーブか、実のなるものだけ。花は食べられないから、いらない」
      ――長年の私のこの考えを変えてくれたのは、ターシャ・テューダーという老婦人です。

      ターシャは1915年生まれ。結婚後、4人の子供を産み、離婚。絵本作家で生計をたてて子供を育て上げました。
      そして、バーモンド州の南部に30万坪の土地を買い、かねてから念願の、19世紀風の自給自足の生活と、庭造りをはじめました。

      しゃくやく、オールドローズ、水仙、アイリス……ターシャの庭は、色とりどりの花が四季をつうじて咲きみだれています。
      ルピナスのあわく、また深い色あい。
      チューリップのつぼみの優雅なフォルム。
      いちめんのデイジーが風にゆられてそよぐさま。
      ワスレナグサの青いじゅうたんに点々と散らばる、黄色いタンポポ。

      花々は、あくせく日々をすごす私たちに、うっとりと微笑みかけ、美しいと感じる心を取り戻させてくれます。
      まさにターシャ自身が言うように、「この世の楽園」です。

      先日TVで見たとき、ターシャは90歳でした。にもかかわらず、元気なことといったら驚くほどでした。足腰が痛いといいながら、毎日庭を見回り、鳥の世話をし、コーギー犬に声をかけ、午後4時半のお茶も欠かしません。
      「あそこにローズマリーを植えたらどうかしら」。次々と新しいプランが出てきます。

      今日もターシャは、花の世話をしているのでしょう。花に話しかけ、花はそれに答えて花びらを輝かせていることでしょう。
      ターシャはきっと、自然の美しさをこの世の人々に教えるために地上におりた、緑の指の天使にちがいありません。
       

      ターシャの庭

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      いつか咲くだろう (3)

      2001.03.22 Thursday

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        ところが先日のこと。庭でぼんやりと木々ながめていた私は、あるものを見つけ、アッと声をあげました。ロウバイの枝から、小さな芽が、ツンツンと頭をだしていたのです。それもたくさん。

        もしかしたら。にわかに希望がふくらみました。病気が治ったのだとしたら。この芽が成長して、枝いっぱいの葉っぱになるのだとしたら。
        ツツジの陰のクリスマスローズは、今年やっと咲いたばかり。なにごとも時間がかかるもの。ロウバイだって、これからかもしれません。

        待ってみよう、と思いました。いつか咲く時が来るかもしれない。それは来年か、さ来年か……あるいはもっと何年も先になるかもしれません。でも私は心に描きます。このロウバイの木に花が咲いているところを。その日、庭には甘い香りが漂うでしょう。母は喜び、私たち家族はあの木がよくここまでねぇと感心するでしょう。
        いつかきっと、咲くでしょう。

        いつか咲くだろう (2)

        2001.03.21 Wednesday

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          翌年もロウバイは元に戻りませんでした。春になっても花も葉もつけず、貧相な姿のままでした。
          梅雨をすぎたあたりから、葉を申し訳程度に出してきましたが、それでおしまいでした。

          今年。近所のロウバイが鈴なりに花をつけ、あたり一面に芳香をふりまいていても、我が家のロウバイはしんとしたままでした。母は悔しがっていました。

          冬が去り、日に日に新緑が濃くなっていく庭で、ロウバイだけがうす茶けた幹だけをさらし、異彩をはなっていました。
          「もう枯れちゃったんじゃない?」
          私が愛情も薄く言うと、母はうらめしそうに私と木を交互に見やるのでした。

          いつか咲くだろう (1)

          2001.03.20 Tuesday

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            クリスマスローズを植えたおととしは、家の庭を大改造した年でもありました。植木屋さんが入り、庭はツツジの大部分が抜かれ、梅が移され、サルスベリやマンサク、ロウバイが引っ越してきました。

            特にロウバイは、母が強く希望していた木でした。「蝋梅」というその名のとおり、これはロウのように半透明な黄色い花を枝いっぱいにつける梅です。その独特の姿と、香りのよさで、珍重されている種でした。

            最初は良かったんです、ロウバイ。が、しだいに葉っぱがシワシワになっていきました。どうやら病気にかかってしまったようでした。あれよあれよと見てるまに、葉はどんどんぬけ落ち、最後はハゲチャビンになってしまいました。

            はじめまして、クリスマスローズ

            2001.03.19 Monday

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              庭から、母の呼ぶ声がきこえます。
              「ちょっと来てごらん」
              「何?」
              起きたばかりの私はあまり動く気がしません。また何かが芽を出したのかな? しかし次に返ってきた言葉で、私はぱっと部屋からとび出ました。
              「クリスマスローズが花をつけたの」

              ツツジの陰にクリスマスローズを2株植えたのは、おととしのことです。期待していたのに咲かず、去年もツボミすらつけませんでした。がっかりした母はぬいてしまおうと言ったのですが、私が止め、もう少し様子を見てみようということになりました。しかし実のところ私もほとんど諦めていました。

              我が家の庭の土にやっとなじんだのか。それとも年月をかけてから花をつけるものなのか。この花に詳しくないので分かりませんが。
              ともあれ、いま母と私の前で、クリスマスローズは可憐にうつむきながら、ピンクと白の花を咲かせています。

              「咲いたね」
              「かわいいね」
              ニコニコと、飽きずにながめていました。